はじめに 〜仁和寺からの余韻を胸に〜
仁和寺を参拝したあとの、静かな満足感を抱きながら、その余韻にふさわしい食事処を目指して歩いていました。訪れたのは、仁和寺門前に佇む『御室 佐近』。日本食とフレンチのエッセンスが合わさる、ちょっと特別なお店です。
京都のお店は間口が狭く、どこか一見さんには緊張を強いる佇まいも多いけれど、今回は一緒にいた知人の「ここに来たら、必ずここで食べる」というお気に入りの場所。そんな言葉に背中を押され、少しどきどきしながら暖簾をくぐりました。
扉の向こうには、期待以上の時間が待っていました。
お店の紹介 〜静かな京都の息づかい〜
「御室 佐近」は、世界遺産・仁和寺の門前にある和の趣ただようお店。
外から見える景色はとても静か。
扉を開けると、ふわっとした木の香りと控えめな照明。
柔らかい足音が響く店内には、訪れる人たちの穏やかな気配が漂っていました。
窓の外には仁和寺の緑が広がり、参拝後の余韻を優しく包み込んでくれます。
注文したメニューと味わい
この日は「サービスランチ」をお願いしました。
主菜は三種の昆布〆から選べるとのこと。
白身魚、真鯛、そしてスタッフおすすめの「天然甘鯛の昆布〆(+800円)」の中から、迷わず甘鯛をチョイス。
お茶とおしぼりが運ばれ、静かに過ごす店内。
友人との会話が花開いたころ、お膳が静かに運ばれてきました。
お膳の構成と味わい
一品一品が整然と並ぶ、美しいお膳。
まるで素材の声を聞くように、ゆっくりと味わいたくなる内容でした。

- 白子豆腐(左奥)
なめらかでとろけるような口当たり。白子のコクが静かに広がり、薬味が香りと味の輪郭を引き立ててくれます。 - 季節の品々(右奥)
長方形の器にそっと並んでいるのは、
・軽く炙られたジューシーなハムは、どこか懐かしい味わい。
・お造り三種は、旨みが濃いマグロ、清らかなタイ、甘みのあるイトヨリ。
・煮魚と玉子焼きは、しっとりと炊かれた魚と、上品なお味の卵焼きが絶妙なバランス。 - 天然甘鯛の昆布〆ご飯(左手前)
ご飯の上に、美しく並ぶ甘鯛の切り身。
しっとりとした舌ざわりと昆布の旨味が重なり、ひと口ごとに深い喜びが広がります。薬味のアクセントもほどよく爽やか。 - お味噌汁(中央手前)
ふわっと広がる出汁の香り。飲むたびに、身体の芯から温まるようでした。 - 三種のお漬物(右手前)
・ぱりっとした青菜、
・ほどよい酸味のかぶら大根、
・しば漬けの食感。 - どれも丁寧に仕込まれたことが伝わる、心地よい味わい。
デザート:抹茶わらび餅
御膳のあと、丸い器に入って登場したのは、美しい抹茶わらび餅。
初夏の風が少し汗ばむ午後に、ひんやりとした食感がとても心地よく、口に入れた瞬間に涼がひろがりました。
新緑の季節にふさわしい抹茶の香りは格別で、
ミルクチョコとのマリアージュが、さっぱりとした中にもコクがあり印象的。
スタッフさんのおすすめだったブラックコーヒーを一緒にいただいても良かったな…と思えるほどの満足感でした。

基本情報
住所:〒616-8094 京都市右京区御室小松野町25-37
営業時間:
- 昼の営業:11:30〜15:00
- 夜の営業:17:00〜20:30(※夜は予約制)
定休日:水曜日・第2・第4火曜日ー
手仕事のぬくもりから感じたこと
京都の旅で心に残るものは、風景や建物だけではありません。
こうしていただくお膳のひとつひとつに、職人の丁寧な手仕事が込められていること。
それを味わうひとときに、ああ京都に来て良かった、と心から思えるのです。
便利さや効率が優先されるこの時代、
丁寧な仕事や、心を配る所作はときに忘れられがちです。
たとえば、マニュアルどおりで無表情な接客に出会ったとき、
AIの方がむしろ「察してくれる」と感じることさえあります。
でも、京都のような町では、face to face のやりとりが、こんなにも温かく、豊かなものだとあらためて感じられるのです。

まとめとひとこと
仁和寺参拝のあとの「御室 佐近」でのひとときは、
静けさとあたたかさが折り重なるような、心に残る体験でした。
日常を少し離れ、丁寧に生きる京都の時間に触れる。
そんな旅の醍醐味を感じられる場所として、また訪れたいと思えるお店です。
次の京都旅でも、誰かと一緒に、そっと扉を開けたくなる。
そんな「行きつけ」がひとつ増えました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
健康で、彩りのある日々を🍀


