映画好きの知人もリピしていた映画『怪物』。是枝監督と脚本坂元さんのタッグ作。
観たい!ましてや坂本龍一さん遺作とあらば、映画館で観たい!ということで、時間を作り出し朝イチ映画館で『怪物』を観てきました。
ここでは、映画を観た感想を備忘録かねて記すと共に、舞台挨拶や是枝監督のインタビューなどもご紹介します。
怪物
怪物、だーれだ?
いったい「怪物」とは何か。登場人物それぞれの視線を通した「怪物」探しの果てに、私たちは何を見るのか。その結末に心揺さぶられる、圧巻のヒューマンドラマ。
『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いた是枝裕和監督が、「今一番リスペクトしている」と語る脚本家の坂元裕二と初タッグ。坂元は『花束みたいな恋をした』やTVドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」などで圧倒的な人気を博す、新作が待ち望まれる脚本家だ。また音楽は、『ラストエンペラー』や、『レヴェナント:蘇えりし者』など、海外でも第一線で活躍した坂本龍一。映画史上、最も心を躍らせ揺さぶる奇跡のコラボレーションが実現した。
出演は、安藤サクラ、永山瑛太、田中裕子ら変幻自在な演技で観る者を圧倒する実力派と、二人の少年を瑞々しく演じる黒川想矢と柊木陽太。その他、高畑充希、角田晃広、中村獅童など多彩な豪華キャストが集結する。(公式サイトより)
監督 是枝裕和
脚本 坂元裕二
音楽 坂本龍一
出演 黒川惣矢 柊木陽太 安藤サクラ 永山瑛太 田中裕子 中村獅童 高畑充希
公開 2023年6月2日
舞台挨拶もリンク貼っておきますね。
是枝監督のインタビューは、こちら。
映画『怪物』の解説YouTube動画も多数あります。こんな捉え方もあるんだなとか、わっそこは気づかなかったなとか、巡ると新たな気づきや学びがあり、あっという間に時間が過ぎていました。たくさんの方が考察や内観し、忙しい日々から少し離れて社会や自分を見つめる時間が持てる素晴らしい映画だと感じます。
感想(備忘録)
感じたこと、考えたことを綴っています。(映画内容が含まれています)
保護者、学校、子供達。それぞれから見える世界。見えない世界。大人からは見えないクラスのいじめっ子たち。学校での描写はリアル。保護者目線の時間帯は、観ているこちらも胸が痛く苦しく心が締め付けられる思いがした。
前半の田中裕子さん演じる校長先生の怖さ。シナリオ本では、ここまでの怖さを感じなかったので、是枝監督の言われる女優田中裕子さんの凄さを身震いするほど感じる映画だった。映画『太陽の子』とはまた違った凄さだった。
報道されてきたいろんな悲しいニュースを思い出す。よく調べずに発した言葉が人を傷つけたり、誤解を与えてしまうことがある。普段見聞きするニュースは誰かのファインダーを通したものでは無いのだろうか。そこにどのくらいの真実があるのか。真実とは見る人の視点によって変わることもある。事実に意識を向け、視座を高くし、創造性を働かせよう。
見えない部分をいかに想像し寄り添えるか。
最後のシーンの子供達が印象的。ずっと重かった空気が、軽くなる。
観終わった後に、あれって?時系列や場面の細部やセリフを照合したくなる。自分の中の疑問を解くためにまた観たくなる。
いろんな社会問題が含まれている。今までの是枝作品の中で1番好みかも。
俳優陣も実力派多数。子役2人の輝きが凄い!
予告を観て誰が怪物なのかを探すようなイメージで映画を観始めたのですが、観ているうちに登場人物の中に怪物のような一面を感じ、誰しも怪物になりえるのではないかと思い始め、観終わる頃には、誰が怪物かなんて考えていなかった。怪物探しは入り口で、出口はもっと壮大だった。坂本龍一さんのピアノがいい余韻を残す。
他の人がどう捉えたのか、解釈したのか、いろいろ話したくなる映画。映画の後あの場面は、あのセリフはここに繋がるよね?こういうことかなって思ったんだけど…など会話が弾んだ。シナリオ本も購入。
坂本龍一さんの音楽もしっかり味わいたくて映画館に足を運んだが、ストーリーに没入し、ラストあたりからようやく音色も楽しめるように。サウンドトラックも欲しいなって思った。
(追記)シナリオ本、購入してより深く作品を理解することが出来ました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
しなやかに生きる 彩りのある日々を🌸