地震による断水など、水洗トイレが使用できなくなったときに備えて、非常用トイレを備蓄されていますか?
備蓄しようと思いながら…まだ出来ていない、どれを選んだらいいのか、どのくらい用意すればいいのか、わからない…
そんなみなさまに、ご家庭で備える量の目安と選ぶときのポイント、こだわり別おすすめ非常用トイレをご紹介します。
どれくらい備えればいい?
災害などにより断水したとき、水道が復旧するまで、または避難所に仮設トイレが設置されるまで、どのくらいの時間がかかるのでしょうか?
およそ1週間程度と言われています。
次に、1人が1日で排泄する回数はどのくらいなのでしょう?
1人当たりの1日平均排泄回数は4〜7回だそうです。
そこで、備える量の目安は、
【人数】 ✖️ 【4〜7回/日】 ✖️ 【7日程度】
基本はこの量です。しかし、ここで気を付けていただきたいのが、住まいや家族構成に合わせて備蓄量を調節することです。
都会のタワーマンションにお住まいの方と、田舎の畑や庭がある方とでは備え方も変わります。また、子育て中のご家庭も注意が必要です。子供は大人に比べると、排泄回数が多いです。住まいやご家族の状況に合わせて、備蓄量を調節することをおすすめします。
選ぶときのポイントは?
• その① 便器で使える
非常用トイレは3種類あります。
①便器で使えるトイレ、②片手で使えるトイレ、③簡易便器付きのトイレです。
家庭で備えるなら、便器で使えるタイプで良いと思います。
片手で使えるトイレは長時間車で移動するなど普段から備えておきたい場合は有効ですが、そうでなければ便器で使えるタイプが場所も取らず便利です。いざ、片手用が必要になったら、片手用洗面器など家の中のもので代用できます。簡易便器も同様に、バケツやダンボールで作ることができれば補えます。
便器で使うタイプがあれば、何とかなります。また、保管スペースもコンパクトです。
• その② 臭いが外に漏れにくい
臭いを抑えるには、しっかりと口が凍れることと、消臭効果のある凝固剤が重要です。袋は、口がしっかり凍れるサイズのものを選びましょう。
• その③ 袋は黒色で、破れにくいもの
耐久性の高い厚手で丈夫な袋を選ぶことをおすすめします。
汚物が入った袋が破れてしまうと大変なことになってしまいます。また、薄手だと汚物の感覚や温度が伝わりやすく不快な思いをすることもあります。
色は、なるべく濃い色で中が透けて見えないタイプの袋を選びましょう。黒色がベストです。
• その④ 早く固まる
凝固剤は早く固まり、消臭効果や防臭効果があるものを選びましょう。
災害時にゴミを長く保管する可能性がある事を考えると、消臭効果のあるもの、さらに抗菌効果のあるものを選べば、より安心です。
• その⑤ 扱いやすさ
セッティングのしやすさや、後処理のしやすさも重要ポイントです。お子様がいらっしゃる場合は、回数もふえますし、幼い子供は待つのも難しいので、ご家庭の状況に合ったものを選ぶことが大切です。
水洗トイレと違い、非常トイレは自分で後処理をしなければなりません。汚物に触れずに処理できるか、コンパクトにまとまるか、不快ない思いや抵抗はないかなどもチェックしましょう。
袋のサイズも注意が必要です。
袋が小さすぎると口が閉まりにくく臭い漏れの原因になりますし、大きすぎると便器にもともと入っていた水につきます。長いものより、短いものの方が、セッティングもしやすく、水にも浸りにくいです。
高い防臭効果を求める人におすすめ
【 BOS : 驚異の防臭袋 BOS非常用トイレセット】
とにかく『臭い』を抑えたい方にはこちら。
『汚物袋+防臭袋』で臭いをシャットアウト。丈夫な汚物袋の上から、防臭効果のある防臭袋で二重に包むため、ほぼ完璧に臭いを抑えることができます。夏などジメジメ暑い時や、インフラ復旧の遅れなど長期保管が予想される場合は、特におすすめです。
袋は少し大きめです。口は縛りやすいですが、便器にもともと入っていた水に浸からないよう気を付けてセットしてください。長い場合はカットして調節してもいいでしょう。
扱いやすさ•消臭を求める人におすすめ
【 小久保工業: 緊急簡易トイレ 凝固剤入り】
一般にどれか1つと聞かれたら、こちらをおすすめします。
袋のサイズがちょうどよく扱いやすいです。また、汚物袋も二重、かつ消臭効果の高い凝固剤を使用しているため臭い漏れの心配もありません。非常に優秀な商品です。
子育て家庭や自宅長期避難におすすめ
【 コクヨ: 防災 袋式トイレ 】
1回のセッティングで、10回連続で使える、手間の少ない商品です。
10枚の汚物袋が重なったものが1セットになっています。1回使ったら1番上の袋をはがし、9回目までは袋の底が便器の水に浸りません。また、コンパクトに収納でき場所をとりません。難点は便器に貼る両面テープが剥がしにくいことです。
使用回数が多くなる子育て家庭や、自宅での長期避難生活にオススメです。
我が家の備蓄例をご紹介します
• 子育て家庭におすすめタイプ(コクヨ 30回分)
子育て中かつ、避難先は自宅の可能性が高いことから、10回分まとめてセットできる非常用トイレを備蓄しています。やはり、1回ずつセットする手間が省けるのは、子育て家庭にとっては最大の利点です。また、袋が水に触れず、不快感がなく使いやすいです。
• 万能タイプ (小久保工業 30回分)
この使いやすさ•優秀さは手放せません。まずは備蓄したいアイテムです。
いざというときが来たら、この商品から使い、補充するつもりです。
• 防災非常セットに入っていたもの 30回分
住まいや、家族構成によって、備えが必要な量も、アイテムも変わってきます。この記事を参考に、自分に合った非常用トイレを備えてくださいね。また、引っ越しや子どもの成長に合わせて見直しも大切です。
『備えあれば、憂いなし』
非常時が訪れないのが1番ですが、備えていれば安心です。
ぜひこの機会に備えましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。