【三浦春馬】新たな代表作!『天外者』圧倒的な存在感。美しい所作、佇まい。熱い魂•清らかな心•優しさ、五代友厚は三浦春馬そのものだった。【レビュー】

三浦春馬

『天外者』公開初日、観てきました。

映画館でこんなに泣いたのは初めてです。

観賞後、1日いろんな思いが巡りました。

『天外者』本当に素晴らしかったです!

混沌としている今だからこそ、多くの人に観て欲しい映画です。

1日を経て、少し落ち着いてレビューを記したいと思います。

観賞後、ほやほやの記事はこちら↓

【観賞後の素直な思いと、これから映画を観るファンの皆さんへ】

映画『天外者』

映画天外者
引用:公式サイト

明治時代の実業家 五代友厚の生涯を描く歴史青春群像劇。

激動の幕末から明治初期、薩摩藩士から明治政府役人を経て実業家となった五代友厚を三浦春馬が熱量を持って演じている。

共演は三浦翔平、西川貴教、森永悠希、森川葵、蓮佛美沙子、筒井真理子など。

監督は『利休にたずねよ』の田中光敏監督。

混沌とした今だからこそ、心に響く映画!

素晴らしい映画です。

今だからこそ受け取りたい、たくさんのメッセージがそこにあります。

観る側の想像力や感受性によって、受け取れる量は違うかもしれません。

ただ一つ残念なこと。

映画の尺では仕方ないが、駆け足だった感は否めないこと。

ひとつひとつのエピソードをじっくり観たかった。

叶うなら、同じキャストで、大河ドラマとして、腰を据えてじっくり堪能したかった。

もっと三浦春馬さんが紡ぎ出す五代友厚を感じたかった。

駆け足だった分、リピート視聴することで、見えてくる部分は多そう。

また足を運びたい。

五代友厚は三浦春馬そのものだった

三浦春馬
引用:天外者パンフレット

上映中、こんなに何度も何度も涙が溢れたのは、

ストーリーだけでなく、五代友厚と三浦春馬さんの生き様が多くの場面で重なったからだろう。

才能に溢れている。

分け隔てのない優しさがある。

命を大切にする。

理解してもらえない、苦しさがある。

目的のために、周りと話すこと、互いに理解することを大切にしている。

好奇心旺盛で、日頃から色々な分野の知識や知恵を学び吸収している。

馴れ合わず、高みを追求し続ける。

よりレベルの高い世界を見据えている。

人を愛し、故郷を愛し、日本を愛している。

自分の信念を強く持っている。

非難を浴びても、言うべきことは言う潔さ。

穏やかさと、内に秘めた正義感。

自分が苦境にあっても、周りを気遣い励ます姿。

ここ数年の春馬さんと、どうしても生き様が重なる。

春馬さん自身も感じていたのだろうか…

語学だけでなく、日本人として武器となる殺陣や乗馬、和装での美しい所作を身につけていた。

来たるべき時に向けて精進を続けていた。

演劇界を盛り上げるべく、熱量を持って仕事に向き合っていた。

まさに、五代友厚は三浦春馬そのもので、スッと私の中に入り込んだ。

時代は違うのに、その状況さえも、今の混沌とした社会と重なる。

会議所で演説するシーン。皆から責められる場面。

春馬さんの1月のTwitterでのつぶやきを思い出した。

彼は勇気を持って、言葉にしたのだろう。

現状を憂いて、これからの社会を見据えて。

高い志を持つ、才能ある天外者が現れたとき、

自分と違うと、困ると、足を引っ張り攻撃するのか…

応援し、手を携えるのか…

時代は違えど、人なのだ。

何を思い、行動するのか。

思いやりの集まりが奇跡を生むように、

妬みや嫉妬の集まりは悲劇を生むように思う。

五代友厚は同じ志を持つ同志がいた。命をかけて闘う同志がいた。

春馬くんはどうだったのだろう。

多くのスタッフや共演者に愛されていたのは伝わってくる。

仕事仲間も、もちろんいた。

気にかけてくれる方も多かっただろう。

親友の幼馴染もいた。

でも、共に闘う同志はいたのだろうか…と、ふと過った。

10代から主演を務め、ビジュアルも美しく、才能に溢れ、心も美しい。

多くの人に愛される一方、妬まれることも多かっただろう。

彼は表に出さないが、嫌な思いや理不尽だと感じることも多かっただろう。

それでも、こんなに美しい綺麗な大人になった。

私はやっぱり、心美しい春馬くんに惹かれる。

彼の愛に溢れた優しさと、芯の強さ、屈託のない笑顔が好きだ。

映画の中でも、五代さんは刀を抜かなかった。立場の違いから自分を殺めようと襲ってきた相手でも、一度も抜かなかった。刃を相手に、向けなかった。

その精神は、姿勢は、春馬くんそのもののように思えた。

三浦春馬の熱量ある演技と繊細で複雑な表現、圧倒的な存在感。

三浦春馬
引用:公式サイト

これまでの絶え間ぬ努力と才能に裏付けされた、圧倒的な存在感、演技力を堪能できる!

三浦春馬さん自身が、代表作に!と語った、その熱量。

舞台でも発揮された、その人並外れた集中力!

ビジュアル、声、佇まい、

彼の持つ人柄が滲み出る、

観るものを魅了する、その表現力!

静かな場面こそ、その圧倒的な存在感が際立つ。

劇場中が静まり返るなか、

スクリーンに映し出される

端正な横顔、

美しい所作、

静かに響く声、

かすかな吐息、

そのすべてが洗練されていて、息をするのも忘れるほど惹き込まれる。

彼は静かな場面のささやきでさえも、はっきりと言葉を聞き取ることができる。

それは、子役時代から培った滑舌等の基礎がしっかりしているからだろう。

その上で、彼の感受性が役柄に命を吹き込む。

ただ演技が上手い俳優ではない。

彼は役に命を吹き込める役者である。

彼が演じると、あたかも本人がそこに存在しているように感じる。

しかし、今回は五代友厚と三浦春馬さんの生き様があまりにも重なる。

会議場での熱い魂の叫び。

和装での美しい所作や佇まい。

凛とした、指先まで美しい殺陣。

はるへの想い、優しさ。

母への想い。

夢のみれる国にしたいという熱い志。

日本を守ろうと奔走する姿。

未来を見据える、その眼差し。

仲間と語い、微笑む笑顔。

熱量のあるシーンも、静かな場面も、素晴らしいです!

三浦春馬さんの繊細な表現こそ、映画館のスクリーンで堪能して欲しい。

彼は生きたかった

ラストシーンが忘れられない。

まるで、今の状況と重なる。

撮影は昨年なのに…

初日朝イチに観賞し、1日いろんな思いが駆け巡った。

今 1つ自分の中で確かな気持ち。

それは、三浦春馬さん、彼は生きたかったということ。

逃げ出したわけではない。

未来を見ていた。

コロナ禍でも、未来を見据えていた。

演劇の使命を胸に、

観客に感謝を伝え、仲間を励まし鼓舞した。

その後も、彼自身、食事管理や殺陣など、日々の精進を続けていた。

インスタライブで、ファンに向けて日頃の感謝を口にし、

これからのショーケースライブや舞台を楽しみにしていて準備しているところだと嬉しそうに語っていた。

『しんどいことの後には、必ずいいことがあると信じて頑張っていこーね』と優しく微笑んでくれた。

苦境にあっても、未来を見据え、自身は努力を怠らず、周りを気遣ってくれた。

そんな彼が自ら諦めることは想像できない。

多くの作品で命や愛に向き合ってきた彼が…

本当のことはわからない。

けれど、私は彼は生きたかったのだと感じている。

天外者を観た後は、より一層その思いは強くなった。

彼は、

芝居を愛し、

演劇を愛し、

日本を愛し、

世界を、人を愛していた。

こんなに優しく、清らかで、心美しい人が生きられない社会って…

混沌としている今だからこそ、この映画を多くの人に観て欲しい。

大切なメッセージを受け取って欲しい。

素晴らしい作品、これまでの努力と才能に裏付けされた圧倒的な存在感。

だからこそ、今 三浦春馬さんがいない喪失感が大きい。

状況が許すなら、何度も足を運びたい。

最後に、

日本が『夢のみれる国』であることを願っている。

そして、日本の宝であった一流の表現者 三浦春馬さんと彼の作品が、多くの人の心の中でそのメッセージとともに生き続けることを願っている。

表現者 三浦春馬。

五代友厚のように、時間の経過とともに、より彼の存在や功績は大きくなると感じずにはいられない。

三浦春馬
引用:公式サイト

三浦春馬が語った天外者への想いと役作り

三浦春馬さんがいつものように、『こんにちは。三浦春馬です!』と始める舞台挨拶を見ることは叶わなかったですが、

実は、彼の著書『日本製』の巻末、彼自身の言葉で、『天外者』について、役作りや、これから未来のことについて、語っています。

映画と合わせて、読むとより一層三浦春馬さんの素晴らしさを実感できます。

『 日本製 』
―日本全国47都道府県を訪れたことはありますか―? 月刊誌『プラスアクト』の人気連載として、まだまだ知らないことだらけのを三浦春馬とともに見つめてきた『日本製』が、新たに撮り下ろしとロングインタビューも加え、408ページにも及ぶ超大作として堂々完成。書籍化にあたり三浦自ら日々を振り返り書き添えた直筆コメントや、この本を...

写真集付もあります。

『 日本製+Documentary PHOTO BOOK 2019-2020 』
まだまだ知らないことばかりの日本文化・伝統・歴史・産業など、未来へ向けて残し伝えたい〈日本〉を素顔の三浦春馬とともに見つめる圧倒的ボリュームの『日本製』。新たに撮り下ろし&ロングインタビューも加え合計408ページにも及ぶ。そしてさらに、三浦にとって初となるドキュメンタリー写真集も堂々完成。30歳を迎える2020年初頭ま...

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

健康で、彩りのある日々を🌸🐎